私は水耕栽培に何度か挑戦していて、室内で育てる葉っぱ系(バジルや大葉など)は、うまくいくのですが、ベランダでミニトマトとなると、まだ成功したことがない。
多分、ちゃんとした装置のホームハイポニカを買ってもダメだろうね。原因はわかっている。ベランダが狭すぎるのだ。直射日光と室外機で、どうやっても35度以上の40度近くなる空間では、水温を低くキープできないのだ。
そこで、ペルチェ素子を使うことで、水温を低くキープするものが作れないかと考え、単純に遊んでもみたかったペルチェ素子をGWに向けて購入しました。
ペルチェ素子の端子に乾電池を付けてみると、片方が冷たくなりだした。これは、面白い。うまくすれば行けるかも!目標は40度の空間温度で、水温25度をキープすること。
で、実験的には、以下のような簡単な装置で、水を何度まで下げられるか。
理想は、室温から15度以上低い水温が作れること。20度の室温だったら5度以下の水ができたら実験成功とする。
ペルチェ素子の放熱面には、大型ヒートシンクのCPUクーラーを設置します。ファンは1500RPMのものが付いているが、足りなければ3000RPMのものを取り付けることも想定。
実際の装置がこちら。
予算的にリザーバータンクはペットボトルとなりました。数時間の実験のつもりでしたので水はただの水道水でクーラント液は使用していません。水道水は全体で500ml。
実験結果がこちら。
水道水も予め用意し室温と同じになっています。クーラーの温度はペルチェ素子に接しているヒートスプレッダの側面、水枕も同じように側面に貼り付けて計測しています。
だいたい1時間後、温度の変化がなくなったために終了としました。(本当は、ペルチェ素子につなげていたACアダプタが凄く熱くなっていたので慌てての終了。ちょっと勘違いしていてACアダプタのアンペアが1A足りていなかった。ギリギリ足りているから行ってしまえって感じだったのですが、実際は足りていなかった。)
実験の考察
目標の室温マイナス15度は達成できてなく、マイナス11度で変化がなくなってしまった。クーラーは室温プラス7度をキープしていたのでクーラーの冷却能力的には問題なかったと考えます。
これ以上に水温を下げる場合は、水枕の反対側にもペルチェ素子を貼り並列にするか、ペルチェ素子を2枚重ねにして能力アップを図るかだ。
ただ、このペルチェ素子の2枚重ねを調べていると、ジュール熱という言葉を発見。どうやら、高い電圧をかけると、ペルチェ素子内部の熱が増え、放熱側をいくら冷やしても内部に熱が溜まってしまい、冷却側を阻害するらしい。
ならば、もう少し電圧を下げて実験をするのはどうだろうか。電圧をダイヤルで変更できるACアダプタを購入することにしました。
ペルチェ素子のそれぞれの面を測定しているわけではないのですが、それぞれの面のかなり近い部分に温度計を貼り付けているのでそれなりの温度差が出ると思っていたのですが、最大で19.7度の差(ヒートスプレッド32.6度、ウォーターブロック12.9度)というのは、能力を引き出せていないように思えます。