まず、下の画像に違いは出ていますか?
ほぼ同じように見えるか、AdobeRGBだけ若干浅い程度でしょうか?
すべてJPEG画像ですが、カラープロファイル(ICCプロファイル)の有無があります。
元画像はAdobeRGBです。
左の画像はそれをAdobeRGBのプロファイルを埋め込んで保存したものです。
真ん中はさらに、sRGBに変換後、sRGBのプロファイルを埋め込んだもので、
右の画像はsRGBですが、プロファイルを埋め込んでいないものです。
そもそもsRGBとAdobeRGBって何が違うのか?
人間が見ることのできる「色」が、図の色がある全ての領域だとすると、sRGBのモニターの表示できる「色」は青い三角の領域で、それより多くの領域をカバーするのがAdobeRGBです。このそれぞれの領域をカラースペースまたは色空間といいます。
さらに、印刷で表現できる色空間は白色の多角形の部分。sRGBの色空間より広いとということは、本来は表現できるのに表現しない「色」というのが存在してしまうということ。
なので、DTPなど最終的に印刷するデーターはAdobeRGBを使うのです。
普通はAdobeRGBなんて、あまり使わないのでしょうけど・・・・
最近のデジカメはAdobeRGBで保存できるものが増えてきています。モニターに関してもAdobeRGBカバー率の高いものも増えてきています。
私のメインで使っているモニターは、AdobeRGBカバー率98%で、最初の画像はこんな感じに表示されます。
(sRGBのモニターでも判るように編集していますが、大体こんな感じです。)
プロファイルの埋め込んでいないsRGBの画像はギラギラしちゃっています。
最近はAdobeRGB対応のモニターも手頃になっています。
趣味で一眼レフを持っている人は多いのでは?そんな人達が次に手を出すのがAdobeRGB対応のモニターではないのではないでしょうか?
最近では、AdobeRGBカバー率99%のEIZO(ナナオ)の最新機種でも、10万円を切りましたし、5万円程度で買えるAdobeRGB対応モニターも出てきました。
EIZO ColorEdge 24.1インチ TFTモニタ ( 1920×1200 / IPSパネル / 7.7 ms / ノングレア ) CX241
- 出版社/メーカー: EIZO
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: Personal Computers
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Dell Uシリーズ 24インチ 液晶ディスプレイ (1920x1200/IPS非光沢液晶/Adobe RGB 99%/6ms/ブラック) U2413
- 出版社/メーカー: Dell Computers
- 発売日: 2013/09/24
- メディア: Personal Computers
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ASUS PAシリーズ 24.1インチ 液晶ディスプレイ ( 1920×1200 / AdobeRGB対応 / AH-IPSパネル / 6ms / ブラック ) PA249Q
- 出版社/メーカー: Asustek
- 発売日: 2014/09/24
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よって、WEBで扱う画像には、カラープロファイルを埋め込みませんか?
カラープロファイルを埋め込んでも、数キロバイトしか増えません。
しかし、そんなに色味を気にするような場面は少ないでしょうし、WEBサイトを閲覧する人の半分ぐらいがモバイルだとすると、モバイルの液晶は今のところsRGBでしかないでしょう。
少数の広い色空間を持つモニターを使っている人に合わせる意味は、今のところ無いのでしょう。
がしかし、今のところです。
ところで、こちらの画像ちゃんと表示できています?
くすんでたりしませんか?
この画像、e-sRGBという、sRGBより広い色空間をもつカラープロファイルを埋め込んだ画像です。
この画像、実はブラウザによってはちゃんと表示されません!
試しに、他のブラウザで表示してみてください。
FirefoxやChromeではこのICC バージョン4は対応していなく、IE9からとSafariは対応しているようです。詳しくはこちらをどうぞ。
(Firefoxは「about:config」で対応できるようになります。)
まとめ
まだまだWEBで扱う画像はsRGBでしょう。
しかし、一般の方でもAdobeRGBやその他のプロファイルの画像を扱う機会は増えていくでしょう。なのでWEB上にアップする画像は、まずsRGBにしっかり変換する。
今後、より自然な色味を目指して研究開発が進み、WEB上でも様々な画像が扱えるようになる中で、いつまでも見やすい記事であるために、カラープロファイルを埋め込んでおくことはアリではないでしょうか?
画像をいかに軽くするかにとらわれすぎて、その画像を正しく伝えることを疎かにしてはいないでしょうか?カラープロファイル(ICCプロファイル)の有用性を考えてみました。