選挙が近づくと、「一票の格差」のことを考える。
選挙区の人口の違いによって、一票の価値、重みが違うという話。人口の少ない選挙区なら1万票も獲得せずに当選してしまうし、人口の多い選挙区なら当選に3万票は必要になるという感じの違いが問題視されている。
しかし、日本全国、そんなに平等である必要があるのでしょうか?
そもそも、一票の価値が低いから、是正して欲しいと訴えるのは、人口の多い都市部の人間である。人口が多いことで、インフラも整い、仕事面で有利な状況にある地域に暮らしているにもかかわらず、ど田舎と同じ一票の価値を望むという、何処まで強欲なのか。
一票の格差是正を訴える一般人はいない?
でも、是正を求める一般の有権者っているのでしょうか?
普通は、投票所に行って、一人選んで終了。テレビの選挙特番で自分の選挙区がどうだったかみるだけ。有名な政治家のいる選挙区ならまだしも、その他の選挙区のことなんてかなりどうでも良い。
しかし、組織票に関わる人達にとっては、どうでも良いことではないのです。それぞれの選挙区で、組織的な選挙活動をして最終的には、当落によって自分たちの活動の良し悪しが評価されてしまうのだから。
組織票は、人口の少ない地域の方が有利に作れる。そりゃ、都市部の組織からは文句が出るのでしょう。
一票の格差を、意図的に放置てきた自民党
かつての自民党の支持基盤は農村部が中心で、対する社会党の支持基盤は都市部だった。人口が減り一票の価値が高まった農村部を支持基盤に持つ自民党は、選挙活動を有利に運ぶことができた。
しかし時代が変わり、自民党支持者も都市部に増えたため選挙活動は容易ではなくなった。いや、都市部では不利だった。2009年には、連合(日本労働組合総連合会)を組織票に持つ民主党に負けてしまったのだから。
格差是正は2009年から変わった
自民党が大敗したからとかは、関係ないことなのかもしれませんが、いや、民主党が勝ったからこそ、一票の格差の訴訟が2009年から盛んになったのかもしれない。
そして、裁判所は間違った判決を連発した。
土地を守っている住民の一票は重くても良いのでは?
過疎地となっても、その土地を捨てずに土地を守る。頑張って残っている人の一票の価値が高まったとして、何か問題があるのでしょうか?
では、都市部の土地を守ってきた人の一票の価値が、人口流入で下がっても良いのか? と返されそうですが、それは良いのではないでしょうか。
人口が増えれば土地の価値も上がる。その土地を守っているというのなら、何かしらの商売をしてい可能性もあり、その商売も人口増で儲かっていく。
イージーモードになるのだから、都市部の一票の価値が下がっても、何も問題はないのでは?
選挙区の統合は間違っていないか?
鳥取県と島根県、徳島県と高知県の合区は納得しがたい。
どんなに交通が発展したところで、素の人間一人が関与できる面積はたかが知れている。その地域を知り、発展させ守る。そのための区切りが、歴史によって創られてきた。だから山一つ、川一つ超えれば、その地域性は変わるのです。
長く続いた地域の区切りを、人口が少ないということだけを理由に合併することに、私は合理性を感じません。
最後に
一票の不平等を是正し、日本に民主主義を実現しようという「一人一票実現国民会議」というNPO法人がある。
この団体の発起人が、下記のページに載っています。
左的な人がいるのは理解できますが、右的な人がいることに、私は凄く驚きました。